近況

 

「幸せになりたい」と常々言っている人が「今どれくらい自分は幸せだと思う?100%が自分の考える最高の状態だとしたら今どのくらい?」と言ってきたので75%と答えたら「すごく幸せで羨ましい」と言われた。逆にどのくらいなんですか、と聞いたら「40%」と答えて「100%にするためにはお金持ちになって恋人もいて仕事も楽しい状態じゃないと」と言っていて自分の思い描いている理想が幸せの上限である人はかなりつらいだろうなという発見があった。

 

自分はこれまで経験した最高の瞬間を想像して答えたけど彼にとっては幸せとは条件付けされた状態のことを想定しているらしく私がある瞬間の点の幸せを想定していたのに対して線のように複数の要素から成る幸せの定義の違いも面白かった。

 

幸せになりたいと思っていると生きている間ずっと幸せになりたいってだけで終わってしまう。今は幸せだと思うことでそのままずっと続いていくと思うんです、みたいなことモーニング娘。6期メンバーの亀井絵里さんが言っていたのでその言葉を胸に生きていくことにします。20歳を過ぎて自分がハロヲタになると思わなかったし人生は何が起こるかわからないな。えりりん世界で一番幸せになってください。

 

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雨がすごくて粒に当たると痛い。何もしない一日に意味を見出そうと掛け布団と敷布団を干したが猛烈な雨が降ってきてすべてがずぶ濡れになった。今日は床で眠る。

 

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くるりのばらの花いい曲だなとあと人生で何度思うんだろう。歌詞がすごすぎる。起き抜けに雨が降っていて会えなくなる気持ちわかりすぎるし安心してジンジャーエール飲んでこんな味だったっけなって天才かよ。最高すぎる。というか普通朝起きて雨が降っていて予定が無しになったらチキショー予定無しになっちまったぜの気持ちが90%何故だか少しホッとするのが10%で安心しているという心持ちは予定がなくなってしまったことへの憤りや無念感に比較するとかなり少なくて後から思い返すとその気持ちは完全に無かったことになってしまう。そうやって時間が経つと消えてなくなってしまうようなささやかなほんの僅かな機微を見事に素敵な曲にしてしまうのがすごすぎるぜ。繊細すぎて抱きしめてしまいたいよ。岸田繁は日本の宝。

 

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欅坂46の長濱ねるについて

 

欅坂46には長濱ねるというメンバーがいる。長崎県の離島で幼少期を過ごし小学校高学年から芸能界へ憧れを持った。この幼少期を過ごした離島というのはとんでもないド田舎らしく自然に囲まれて育ったようだ。そんな田舎の少女がAKB48に憧れて芸能界を志し17歳の頃オーディションを受けて見事秋元康グループである欅坂46のメンバーとなる。上京してからというものの彼女はテレビスターの一員になり今ではテレビや雑誌などのメディアで見ることのない日の方が少ない。まさにコインロッカーベイビーズだ、と都会のど真ん中に設置されたdocomoの看板で微笑む彼女を見て誰でもない俺はそう思った。

 

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この前人生で初めて逆上がりに成功した。

というのも小学校の頃からややニヒルな体質だった俺は一度逆上がりというものに失敗してからというものそれからずっと挑戦しないでいた。逆上がりが実際にできるかというのはほとんど自己申告の上で成り立っており、逆上がりができないことは他人には一切公言せず寧ろ俺にかかれば逆上がりなど朝飯前のような風体を繕うことによって逆上がりというトピックを人生から回避していた。中学高校でも披露する機会は訪れることなく、今日という日になった。逆上がりよりも煙草の吸い方を早く覚えた。ここまで来ると逆に逆上がりができないほうが面白いと考えるようになった。暑い夏の日だった。東京で友人と会い井の頭公園で鉄棒を見かけたので挑戦した。周りは俺の半分も生きていないようなガキがワラワラと蠢いている中俺は鉄棒に手を伸ばし地面を力強く蹴った。この時の蹴りは胎児だった頃母親の子宮を突き破って出ようと考えていた頃と同じくらい思い切り蹴った。水平が全て反転し逆上がりの盛り上がるピークを迎えたが一回転することはできなかった。周りの子供たちもざわつき始め不憫に思ったのか一人の子は俺に「腕と鉄棒を常に近づけることを意識すればいい」とアドバイスをくれた。俺は「ありがとう」と礼を言い彼に言われた通りのことを試してみた。逆上がりは成功した。蝉が煩かった。俺は子供たちに改めて礼を言うと友人と共にその場を去りやめていた煙草を一本吸った。

 

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逆上がりが急にできるようになって失われた約10年を取り戻したとき、俺は一輪車にも乗れる、という確信にも近い妄念が湧いてきた。もし一輪車乗れたら抱きしめてください。よろしくお願いします。

 


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最近また自堕落な生活が続くようになりベッドまで辿り着けず床で寝る日々が続いた。そのような日々が続いてからというものあることに気づいた。床で寝たほうが夢を見る確率が高いということだ。夢というのは広く知られている通りインプットしたことの整理であり眠りの浅いほど見た夢を覚えている。床で寝ることによって眠りが浅いのか夢を最近よく見る。最近見た夢はもう会うことではないであろう人と山小屋で暮らしているが謎の大企業に呼び出されるというものである。俺は山小屋で彼女に言ってくるねと声をかけて森を抜け都会の街に着く。そこの街はとても栄えてビルがバンバン建ってる。その中でもこじんまりとした建物の中に入っていきエレベーターに乗った。エレベーターで6階を押して待っているとぐんぐん上に進んでいき6階を通り越して雲の上に今自分がいるのがわかった。どこかわからない地点で扉が開くとそこは通っていた高校で1時間目が始まる直前だった。慌てて教室を飛び出すと噴水があってそこに座って長い時間通りの人を見ていた。誰かが近づいてきて「おはよう」と声をかけられて目が覚めてああまた今日も床で眠ってしまったんだ今日こそはベッドで電気も消して寝ようと思った。

 


朝起きたときに忘れてしまう夢を録画できる機械があったら1000万まで出す。

 


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生きてると文化的な人に出会うのは少なくて(それとも僕にはまだそういう一面を見せていないだけかもしれないが)なかなか見つからないなーと寂しい思いをするんだけど本当にたまたま別に特段仲良くない友人に音楽サークルに誘われて入ったらいた大学の先輩のAという先輩がいてその人がマジで最高という話。

音楽サークルに入ってみたものの同期は基本的にはディグ力の足りない感じの人の掃き溜めみたいになっててまあ最悪だった(別に造詣の深さだけが文化の楽しみ方ではないとはっきりわかっていてもこれは酷いと思うやつあるじゃないですか、例えば深夜番組に出て爪痕残そうと浅い知識振り回すアイドルみたいな輩とかね、そのジャンルを語ろうとすることその行為自体がステータスだと思っている人たち、愛も熱意もない奴ら、そういうここで書いた反論にすら当てはまらないような連中)。そんな感じだからサークルでも同期とまあ話す人いなくて先輩とばっか話してた。その中の1人がこれから話すAという先輩である。一つ上の世代の人たちは趣味や趣向が合う人が多くて(というより自分の信じる美意識みたいなものと近かったんだろうと今になって思う)何故か僕のことも気に入ってくれてよくいろんなところ連れて行ってもらっていた。

Aは几帳面で尚且つ慎重な性格な人で生きてるとたまに出会う完璧な人のうちの一人だった。僕が特にこの人すげーと思ってたのはAのリサーチ力である。彼の知らないジャンルのものでも今一番アツいものだったり名作とされているものを探し出してくるのが鬼のように早い。そのため僕はいつもAの底の見えないあらゆるものに対する造詣の深さ(一例をあげるとするならば、ファッション音楽映画文学彫刻絵画建築物料理とおそらくまだ僕には見せてない部分でもたくさんあるだろう)に感服して尊敬の眼差しで見つめるのである。

そんな前置きはどうでも良くて一番話したいことは別にある。

例えどんなに造詣が深くても好みやセンスといったものはまた別のものだと思っていてそこまで一致する人とは今まで出会えた試しがない。これはちょっと前の出来事なんだけどAの車に乗せてもらっているときに「なんか適当に良い感じの曲かけて」と言われたので自分はその時そこそこハマっていた、Dean一派のCrushというK-Pop畑の人の「in the air」という曲をなんとなくかけた。Aは運転していたからこちらの方を見ることもなく「これなんて曲?」と聞いてきた。in the airって曲です、と応えると「in the airかーかっこいいね、曲名がin the airっていうのがまたいいよね」と言って運転に戻った。別になんという話でもないんだけどAの言葉を思い返していると確かにこの曲にはメロディや音の良さ以上に自分の内側から出てきた音に名前をつけるときにin the airって名前をつけるその感性が良いなと思うようになった。そこまで考えていたわけじゃないかもしれないけどくるりのばらの花の話と共通してなんて繊細な男なんだと何故だかこの15秒くらいのやりとりを強烈に覚えていて今でもAに想いを馳せる度に思い出す。世界を変えるのは自分の認識の変化であることをぼんやりと思った。

 


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山下達郎のライブに行った。

シュガーベイブのソングスは高校くらいからなくてはならないもののうちの一つになっていてこういうものを探してくるために音楽を聞いてるんだよな~とよく思う。

今でも付き合いのあるA周りの先輩たちと美味いビリヤニの店に連れてってもらった(大阪のだいぶ兵庫側にあるハラールレストランという所でカレーが美味いのは当然のこと食べ放題でラッシー付きで1500円という驚きの安さ時間があるときには是非行ってみてください(ラマダーンの時期と重なると店自体が開いてないことがあってこの前行った時は閉まってた))ときに山下達郎のライブ行った人みんなヤバい言うらしいという話をしていた。山下達郎自身も今年でもう65歳になるし完璧主義で音響の良いステージばかりを選ぶあたり変な話あと5年後くらいには見られなくなるかもしれないという思いもあって応募したら当選した。全国49公演やってるらしく前期高齢者なのによくやるぜと思っていたが当日のライブはマジで人生で一番良かったステージだった。客層は多分僕が一番下くらいのええもん食ってそうなおじさんとおばさんばかりといった感じで3000人の名古屋国際会議場は即完だったらしい。20曲超えの3時間ほどのステージで前半は渋めの選曲、後半はヒット曲といった風態だった。シュガーベイブの元ベーシストである今年6月に亡くなった寺尾次郎に捧げるMCもかなり良かったしシュガーベイブ期のアレンジのまま演奏したWindy Lady、Down Town、今日はなんだかが本当に素晴らしくて山下達郎による集団催眠だった(シュガーベイブ当時のアレンジということで43年前のアレンジのまま演奏していたらしいが当時22歳でここまですごいアレンジができて売れないわけないだろと思った)。後半部の代表曲も踊れるようにアレンジされていてLet’s Dance Babyからはもうほとんどサンバ状態だった。席を立って踊っている人たちもいてこれまでこんなに多幸感のあるライブに来たのは初めてだった。てか演奏がバリ上手い。山下達郎の曲は(特に初期)ドラムパターンがクソほどおしゃれで技巧的でマジで最高。今の山下達郎の曲も悪くないけどどうしても良いメロディ先行で曲を書いているような気がして初期の曲は山下達郎自身の「俺はこんなギターフレーズも弾けるぜ(思いつくぜ)」といった音楽オタク特有のイキりみたいなものがめちゃくちゃいい感じに出ていてそこも最高にかっこいい。アンコールでやったRide on Timeなんかは喉の調子が良すぎてスキャットが自分でも止められなくなるくらいワオワオ言っててマジで最高だった。最近はまたシュガーベイブ時代の曲に先祖返りしていると言ったMCもあった通り未来のテーマでもそうだけど音作りに関しては回帰してるらしい。来年アルバム出るみたいなのでとりあえず買って聞いてみようと思った。

と本当に素晴らしくて来年もまた行けたら是非行きてえと思った限りなんだけど終演後おじさんおばさん達が恍惚としていて若い頃の顔に戻っていたのもすごく良かったね。僕たちの青春だもんね。

 


今年はハリウッドザコシショウの単独と山下達郎というヤバいライブを2本も見れて本当に満足です。平成最後の夏かなんか知らんが俺はもう終わってもいいです。そんくらい両方とも良かったしまた来年も行きたい。久しぶりに何かを楽しみに毎日を過ごせるような気がして変な夢も見ることなく眠れそう。