人生ベスト映画10+α

 

 ここ何年かで引くほど映画見てる。

自分の息子がもし同じようなペースで見だしたらやめなさいと一喝するくらい見てる。

暇な時間が可視化できるのは大変良いことだと思う。

 

 

 今まで見てきた映画の中で最高だったものを10本くらいここに残しておく。

 

10:インヒアレント・ヴァイス(2014)

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いきなりけっこう最近のやつだけど、これは最高に面白かった。

トマス・ピンチョンポール・トーマス・アンダーソンということでもう最高なのは間違いなけど、これがマジで最高。

物語はかなり混沌としていてかなりグルーヴィな映画であることは間違いない。『ヒッピー探偵、元カノの愛人の大富豪を救えるか?』のキャッチコピー通りの説明以上ができない。

サスペンスと銘打たれているが、これは完全にコメディだと思う。ギリギリ現実で起こりそうな異常事態が2時間永遠に続く感じ。しかもツッコミ役がいないので自体は収束しないまま、えげつないほどのカオスっぷりで物語は進行していく。過剰にデフォルメしすぎていない「ビッグ・リボウスキ」みたいでマジで最高だ。

ポール・トーマス・アンダーソン過去作どれも好きだけれど、これは本当に好みだったし、これを越してくるものはなかなか無いだろうと思えるような傑作だった。

 

9:3−4✕10月(1990年)

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北野武、初めて見たのは「キッズ・リターン」。

映画は4コマ漫画の連続という言葉の意味がこの映画を見て確信的なものになった。この人は日常に存在する暴力の予感を表現するのが上手いな。

内容は本当に4コマ漫画の連続といった具合で、かなりシニカルだけど笑える。途中挟み込まれる、ダンカンと武のカラオケシーンがマジで最高すぎて何回見ても笑う。邦画史に残る名シーンだと思う。

台詞も少ないし時間も短いのでサクッと見れるのもかなり良い。

 

8:アルファヴィル(1965年)

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ゴダールゴダールうるせえ。ゴダール、つまらないものは本当に死ぬほどつまらなさ過ぎて涙が零れそうになるけど(「東風」はつまらなさすぎて引いた)、これは本当に最高におもしろかった。

『感情を失った文明に一人の探偵が忍び込み、その謎を解き明かす...』なんてストーリーラインも最高だし、画もかっこいいわ、台詞もかっこいい、その上笑えるのも良い。

すごく平たく言ってしまえば設定萌な映画ベスト。ポエジー。

 

7:明日に向って撃て!(1969年)

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アメリカン・ニューシネマの中でも頭ひとつ飛び抜けて好きだ。

男二人のロードムービーがかなり好きなんだけど(「マイ・プライベート・アイダホ」、「真夜中のカーボーイ」とか)、これでその好みが決定づけられた。もう二人が最高にかっこいい。それだけでずっと見てられる。

最後まで二人共軽口叩きあっててさ、あっさり死んじまうのも大好きなんだよな。

 

6:汚れた血(1986年)

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レオス・カラックス、初めて見たのは「ボーイ・ミーツ・ガール」で、なんかやたら綺麗な画を撮る人だなくらいにしか思ってなかった。

最近になってようやく、これ見たんだけど、恐ろしいほどに素敵だった。

全ての調律が完璧に合っているような映画でどの部分を抜き出してみても本当に素晴らしい。

どこかにも書いたような気がするけれど、感情的になりすぎてそこを突き抜けた結果、むしろ逆にポエティックになっているような印象を受けた。

色々考えることがありすぎてどうすることも出来なくなってしまった夏の夜に見返すのがぴったりな映画であるように思う。

 

5:ポンヌフの恋人(1991年)

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レオス・カラックスのアレックス三部作の中でも一番好きだ。

汚れた血」に比べるとこちらのほうがスペクタクルであるけれどややバランスが悪いというか、どうしても「汚れた血」がバランスタイプの映画であるのに対して、こちらは前作にて先鋭的だった部分を拡大解釈して再構成した歪な映画であるように思う。でもこっちのほうが好きなんだよな。

レオス・カラックスの映画見てると過剰にパリに行きたくなるので最近は見ないようにしてる。

 

4:ペパーミント・キャンディ(1999年)

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イ・チャンドン、撮る映画どれも名作で見終わった後の余韻がやばいんだけど、その中でも特にこの「ペパーミント・キャンディ」には死ぬほど痺れた。

やさぐれて死のうとしている男の過去を、五年ずつ遡って青年時代まで追っている映画なんだけど、ああ、これは若いうちに見て良かったなって、そんな風に思えるような映画だった。

出演している俳優陣の層がものすごく厚くて、主演のソル・ギョングだったり、ムン・ソリがマジで最高の演技してる。重厚でありながら見にくくない。

人生を振り返ってみた時に、取り返しのつかない過去はただ思い返して並べて見つめることしか出来ないんだということも改めて痛感させられる。韓国映画ベスト。

 

3:46億年の恋(2005年)

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三池崇史ジョジョ四部を映画化したり、やりたい放題だけど、この映画はマジで好きなんだよな。「明日に向って撃て!」のところでも触れたけど、男二人のロードムービーが本当に好きで、これもそれにばっちりハマってると思う。

ブロマンス全開でありながら、直接的な描写は無し、設定もどこか仮想空間のような地に足つかない説明不足なところもあるけれど、それが逆にこの映画の神秘性を増していて最高だ。

映画って大きく分けて、全体を通して良いものと、ある一点が素晴らしく集中して評価されたため結果的に良い映画の2種類存在するように思う。この映画は後者で主人公二人の心情独白シーンが美しすぎるんだよな。このシーンのために全ての設定が存在して全ての前振りとしての物語があるのではないかと思えてしまうほど。邦画ベスト。

 

2:ダウン・バイ・ロー(1986年)

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ジム・ジャームッシュ、大好きな監督のうちの一人だけど、これはその中でも群を抜いて好きだ。

初めて映画を見ていてああこのまま終わらないでくれと思った映画でもある。

男三人のロードムービーなんだけど、全ての台詞に気が利いてるというか、どこを切り取っても最高すぎる。トム・ウェイツは本当になにさせてもかっこいいな。来世はトム・ウェイツになりたい。

 

1:ホーリー・マウンテン(1973年)

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アレハンドロ・ホドロフスキーホーリー・マウンテンが人生ベスト映画。

どう考えても後からとってつけたようなストーリーとこの映画のオチは大爆笑必至だが、物語の過程の映像美が圧倒的。ワンカットの映像に詰められたアイデアが、それを引き伸ばせばひとつの別の映画にできてしまうのではないかと思えるような情報量の密度で圧倒される。冗談抜きで見返すたびに新しい発見と驚きがある。

この映画のラストが死ぬほど好きだ。最初見た時死ぬほど笑った。

 

 

他にも

不思議惑星キン・ザ・ザ

オールド・ボーイ

カサブランカ

ペーパー・ムーン

そこのみにて光り輝く

ブロンソン

恋人たち

ミラーズ・クロッシング

月光の囁き

イカとクジラ

ノスタルジア

花様年華

このあたりも入れ替え候補だけど、特に上位3つは当分の間固定。

もうあと3年くらいこの生活を続けたら、一切映画見ないような人生を送りたい。

1965年から2017年まででその年で一番好きなアルバムを選ぶ

最近、音楽の熱が緩やかに映画へと移行している感も否めないけれど、聞いてきたものの総括としてここにブチ込む。

 

1965年から2017年まででその年で一番好きなアルバムを選んでいく。

0000年:アーティスト名 - 作品名

 

1965年:Otis Redding - Otis Blue

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ブルーというほど感傷的な音ではない。初めて聞く人には聞きづらいかもだけど、何回も聞きまくってたらこの魔法みたいなグルーヴの虜になった。

忌野清志郎も大好きだったんだってさ。

 

次点:The Beatles「Rubber Soul」、John Coltrane「A Love Supreme」 、Nina Simone「Pastel Blue」

 

 

1966年:The 13th Floor Elevators - The Psychedelic Sound of The 13th Floor Elevators

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この年の大本命はビートルズリボルバービーチボーイズのペットサウンズだったりするんだろうけど、個人的にはこれが好き。

全編ピョコピョコよくわからん壺みたいな楽器が鳴ってて最高。ジャケットの狙い過ぎ感といい名盤だと思うの。

 

次点:The Beatles「Revolver」、The Beach Boys「Pet Sounds」、John Coltrane「Ascension」「Mediations」、Frank ZappaFreak Out!」

 

 

1967年:The Doors - The Doors

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ロックの歴史だけで見るとこの年は間違いなく黄金期のド真ん中であり、ピークだと思う。

素晴らしい作品が多すぎて選べないけど、敢えて一枚に絞るならドアーズの1st。妖しさ全開で暗闇を疾走する暴走機関車といった具合なのにほどよくポップで聞きやすい。理想的な音像だと思う。ソングライティングが冴えまくりで全曲異常なほど素晴らしい。

邦題がかっこいいよね、ハートに火をつけてって。

ピンクフロイドの1stと悩んだけど今の気分ではこっち。

 

次点:The Velvet UndergroundThe Velvet Underground & NIco」、The Beatles「Magical Mystery Tour」、Captain Beefheart & the Magic Band「Safe as Milk」、13th Fllor Elevators「Easter Everywhere」、Leonard Cohen「Songs of Leonard Cohen」

 

 

1968年:Os Mutantes - Os Mutantes

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ブラジルのビートルズ、ムタンチスの1st。本家ビートルズホワイトアルバムと悩んだけど、この桃源郷的脳味噌融解サウンドがたまらなく好き。

ムタンチスはこの後も何枚かアルバムを出してるんだけど、3枚目くらいまでは賭け値なしで最高なので桃源郷だとか多幸感みたいなワードにビビっときた人なら是非聞いてみて欲しい。

 

次点:The BeatlesWhite Album」、The Velvet Underground「White Light / White Heat」、The Zombies「Oddesey & Oracle」、The Rolling Stones「Beggars Banquet」、Silver ApplesSilver Apples

ビートルズストーンズはこの年のやつが最高傑作だと勝手に思ってる。

 

 

1969年:Scott Walker - Scott 3

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これほんとすごくて、ものすごくゴージャスな音使いなのに聞いててしんどくないという。

雨の日のお供として長らく愛聴してる。ジャケットが異常にかっこいい。まあつまり最高なんだ。

なんかのインタビューでタイラー・ザ・クリエイターがこのアルバムをフェイバリットに挙げてて、やるなと思った覚えがある。

 

次点:The BeatlesAbbey Road」、The Velvet UndergroundThe Velvet Underground」、Frank Zappa「Hot Rats」、Kevin Ayers「Joy of a Toy」、Tyranosaurus Rex「Unicorn

 

 

1970年:The Velvet Underground - Loaded

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Syd Barrett - The Madcap Laughs

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70年、好きなのがどうしても絞れなかった。ほんとにこの二枚は好き。両方アホみたいに再発とかするたびに買い直してる。アホなんだと思う。

ベルベッツは駄作として名高いコレが一番好きだしよく出来てると思う。3枚目で過剰にアーティスティックな面が影を潜めてポップな面が全面に押し出されて、鬱ポップとして会心の出来だったと思うけど、こっちは急に脳天気になって今まで地下室で怪しげな音楽をずっとやってたのにいきなりピロティに出てきたみたいなイメージ。大学デビューかよ。ベルベットアンダーグラウンドはコレか二枚目が最高傑作だと個人的には思っております。

シド・バレットのほうも素晴らしすぎて、内容の方はこれがもうラフすぎてひどいものもあるんだけど、これが妙なグルーヴを生み出してる。狂気とポップさのギリギリのバランスの録音という点では世界最強。聞いてると不安定な気持ちになってくる。

2015年のリマスター版にも収録されたラマダーンとかいう20分強のインストも異常にかっこいいからそっちも是非。

 

次点:Neil Young「After the Gold Rush、Curtis Mayfield「Curtis」、Free「Highway」

 

 

1971年:David Bowie - Hunky Dory

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このときのボウイが好きすぎてやばい。ジギースターダストほどコンセプチュアルでもなくてそのへんの塩梅も好き。ご多分に漏れずジャケットがすげーかっこいい。他の作品に比べるとそんなにアクも無くて聞きやすいから、ボウイの熱狂的ファンがこれを一番に選ぶことはあんまり無さそうだけど、曲のアレンジがシンプルで聞きやすさに純化してるところが好きなんだ。どうやらおれはわかりやすくかっこいいものが好きらしい。ヴィジュアル的にもこの時のボウイは最強。

 

次点:Can「Tago Mago」、The Rolling Stones「Sticky Fingers」、Pink Floyd「Meddle」、Marvin Gaye「What's Going on」、Joni MItchell「Blue」、Sly and the Family Stone「There's a Riot Goin' on」、はっぴいえんど「風街ろまん」

 

 

1972年:Novos Baianos - Acabou Chorare

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Nick Drake - Pink Moon

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72年も捨てきれなかった。両方真逆のベクトルの音楽なんだけど、前者はムタンチスと同じく理想郷サウンド。彼らはそこにさらにサイケ感を失くして地続きのブラジルの生活が垣間見えるような音がパッケージングされてる。

このへんの時代のブラジルの音楽、やばいくらい素敵なのが多いんだけど、その中でもこれとジョルジ・ベンの1stは特にお気に入り。

この曲は音楽という形の一つの到達点だと思う。

www.youtube.com

 

そんで、もう一枚がニック・ドレイクのピンクムーンで、こっちは有名だしノボスバイアノスにしとこうと思ったけど、やっぱりどう考えても素晴らしいので外せなかった。

前者とは対照的に鬱々としたアルバムで、アレンジなんかもボーカルとギターしかない簡単なものなんだけど、これが死ぬほどグッとくる。どうやらこのアルバムを作るのに2日しかかけてないらしくやはりニック・ドレイクは天才なんだと改めて思う。

最初から最後まで精気が感じられないテンションでラスト1曲「From The Morning」まで進んでいくんだけど、このラスト1曲が妙に希望を感じさせるようなメロディだったりして、レディオヘッドのアルバムで感じる閉塞感みたいなものがあまりない。全体で30分にも満たなくてサクッと聞けるしすごく良く出来たアルバムだと思う。切手みたいなジャケット。

 

次点:David Bowie「The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars」、Lou Reed「Transformer」、NEU!NEU!

 

 

1973年:Pink Floyd - The Dark Side of The Moon

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なんの面白みもない平坦な印象になっちゃうだろうから避けたかったけどやっぱりこれはすごいわ。奇跡的にも洋楽というものをこれから入った人間だからアホほど聞き倒したはずなのにまだ味が残ってる。

個人的にはプログレというジャンルがあまり得意ではない上に、ピンクフロイドは初期のバリバリサイケデリア白昼夢期が最強だと思ってるけどこれは別格。全く古くないのがすごいと思う。

「The Great Gig in The Sky」が死ぬほど好き。

 

次点:Tom Waits「Closing Time」、Lou Reed「Berlin」、Can「Future Days」、Stevie Wonder「Innervisions」、Faust「Faust Ⅳ」、Alain Goraguer「La Planete Suvage」

 

 

1974年:Robert Wyatt - Rock Bottom

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初めて聞いたのに懐かしいタイプの音楽の筆頭格。6曲しかなくてEPみたいな構成なのも好き。UKの音楽は層が厚すぎることを実感してる。

 

次点:King Crimson「Red」、Jorge Ben「A Tabua de Esmeralda」、The Velvet Underground「1969 Live」

 

 

1975年:SUGAR BABE - SONGS

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フロイドのあなたがここにいてほしいなんかもいいけど日本代表のこれが一番好きだ。楽曲制作人それぞれの個性が出ているのもすごくいい。でもたまに多幸感に溢れすぎてて聞いててつらくなるときがある。

 

次点:Pink Floyd「Wish You Were Here」、小坂忠「ほうろう」、Marlena Shaw「Who is This Bitch, Anyway?」、Bobby Hutcherson「Montora」、Lou Reed「Metal Machine Music」、荒井由美「コバルト・アワー」

 

 

1976年:David Bowie - Station to Station

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ファンクの強い影響下にあるんだけどアヴァンギャルドな面も両立しているボウイのコレ。ボウイは名作は数あれどコアなファンなんかはこれをベストに挙げる人が多い気がする。全曲すげーんだけど群を抜いて「Wild Is The Wind」が凄まじい。

ボウイさんコカインキマリまくってるんですけどかっこいいのでOKです。

この年はボウイの一人勝ち。

 

次点:Jaco Pastorious「Jaco Pastorious」、RCサクセションシングル・マン

 

 

1977年:Television - Marquee Moon

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パンクが台頭し始めた年の中でもニューヨーク・パンクのこれがやっぱり一番だと思う。表題曲以外も病的にかっこいいし。トム・ヴァーレインのキャラ萌えみたいなところある。

 

次点:David Bowie「Low」、Pink Floyd「Animals」、The Damned「Damned Damned Damned」、Elvis Costelo「My Aim Is True」、Suicede「Suicide」、Wire「Pink Flag」

 

 

1978年:Brian Eno - Ambient 1: Music For Airports

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寝る前とか化学の本読んでる時によく聞いてた。

 

次点:Kate Bush「The Kick Inside」、Tom Waits「Blue Valentine」、Wire「Chair Missing」、細野晴臣「はらいそ」

 

 

1979年:Public Image Ltd. - Metal Box

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ロックンロールの根本の破壊とピストルズ以上の衝撃。

 

次点:Joy Divison「Unknown Pleasure」、Michael Jackson「Off the Wall」、Gang of Four「Entertainment!」、The Damned「Machin Gun Etiquette」

 

 

1980年:The Soft Boys - Underwater Moonlight

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ネオサイケは遡ればここに辿り着くんだろう。バンド名クソださいのに鳴らす音がやたらキラキラしててポップで最高。個人的にはトーキングヘッズ、ジョイディヴィジョンを抑えてこれをよく聞いてたな。ジャケットも素敵だし。

 

This Heatの「Health and Efficiency」もかなり最高なんだけど、まとまりを考えるとソフトボーイズの方が素敵。

 

次点:Talking Heads「Remain in Light」、Joy Division「Closer」、Peter GabrielPeter Gabriel」、David Bowie「Scary Monsters(And Super Creeps)」、Bauhaus「In the Flat Field」、This Heat「Health and Efficiency」

 

 

1981年:INU - メシ喰うな!

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すげーポップなんだけどノーウェイブっぽい質感に、意味ありげで無さそうな歌詞と、爺さんみたいな明らかにジョニーロットンを意識した発声とが全て奇跡的に調律のあった名盤。歌詞が全てブチギレてる。このアルバムに収録されてるポップな曲はほとんどがメンバー作曲で、町田町蔵自身は「ダムダム弾」、「メシ喰うな!」、「メリーゴーラウンド」とかなりアヴァンに制作してる。

 

次点:Public Image Ltd.「Flowers of Romance」、Bauhaus「Mask」、Black Flag「Damaged」、Tuxedomoon「Desire」

 

 

1982年:Lou Reed - Blue Mask

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ルー・リードは個人的にハズレ無し、中でもこれは派手さはないんだけどじわじわハマるタイプのアルバム。トランスフォーマーを青くしただけというクソ適当なジャケットなんだけど死ぬほどかっこいい。これにもホワイトライトホワイトヒートやローデッドにも共通した魅力みたいなものが纏われているような気がする。

 

次点:The Cure「Pornography」、Donald Fagen「The Nightfly」、Kate Bush「The Dreaming」、佐藤博「The Awaking」

 

 

1983年:Tom Waits - Swordfishtrombones

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これはすごい。トムウェイツが完全にあっち側に行ってしまった記念碑的作品。そりゃジムジャームッシュ作品にも抜擢されるわってくらいの彼の色気がふんだんに詰まってる。

 

次点:坂本竜一「Merry Christmas Mr. Lawrence」、Ben Watt「North Marine Drive」

 

 

1984年:The Smiths - Hatful of Hollow

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ザ・スミスの編集盤でシングル曲やB面、ラジオ番組に出演した時の音源が収録されてる。初期の代表曲がほぼ網羅されている上にアレンジが全く違う曲なんかもあったりして、長く楽しめる。

スミスのオリジナルアルバムでは1stが一番好きだ。

 

次点:The SmithsThe Smiths」、Everything But The Girl「Eden」

 

 

1985年:The Jesus And Mary Chain - Psychocandy

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シューゲイザーの祖としても有名なメリーチェインの1stアルバム。電車の急ブレーキ音のようなフィードバックノイズにシャングリラズやビーチボーイズのようなひたすら甘いメロディが乗るサイケデリア。音質が篭り過ぎててお風呂で録音したみたいになってるし、似たような曲ばっかりなんだけど大好き。この後彼らは強烈なフィードバックノイズが影を潜めて、やたら甘ったるいメロディの曲ばっかり書き始めて、最後はグダグダになって解散しちゃう。そんなところも好き。

 

次点:Tom WaitsRain Dogs」、The Wake「Here Comes Everybody」

 

 

1986年:The Smiths - The Queen Is Dead

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俺も10トントラックに轢かれて死にたい。

 

次点:XTC「Skylarking」、Felt「Forever Breathes the Lonely Word」、中森明菜「不思議」

 

 

1987年:The Dinosaur Jr. - You're Living All Over Me

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ダイナソーJr.の2nd。当時は轟音と言われてたらしいんだけど、今聞くとノイズの嵐が遠くで鳴ってるみたいで大変風情がある。3分ポップといった具合で意外にも聞きやすい。

 

次点:Jesus and Mary Chain「Darklands」、Sonic Youth「Sister」

 

 

1988年:Nick Cave And The Bad Seeds - Tender Prey

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ピクシーズがデビューアルバム出したり、ソニック・ユースデイドリームネイションをリリースしたり、パブリックエネミー、N.W.A.、エリックB&ラキムやウルトラマグネティックMC'sらヒップホップ勢も傑作を次々とリリースした年なんだけど、ニックケイブのこれが一番好きだ。ジョイディヴィジョン、バウハウス直継のゴシックともホラーとも言えぬサウンドが最高にかっこいい。この時のニックケイブが一番尖ってる。

 

次点:Pixies「Surfer Rosa」、My Bloody Valentine「Isn't Anything」、Dinosaur Jr.「Bug」

 

 

1989年:Pixies - Doolittle

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月次だけどこれめちゃくちゃ聞いてた。叫ぶデブとキムディールのコーラス、妙にポンポン跳ねるギターとの組み合わせが他にはない化学反応起こしてる。

THIS MONKEY'S GONE TO HEAVEN.

 

次点:不失者「1st」、The Cure「Distingretion」、The Telescopes「Taste」、岡村靖幸「靖幸」

 

 

1990年:Angelo Badalamenti - Soundtrack From Twin Peaks

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サウンドトラックだけど、アンビエントとして本当に良く出来てる。

これとブライアン・イーノアンビエントブレードランナーのサントラ、エイフェックスツインのアンビエントワークス2はアンビエント四天王と勝手に呼んでる。

 

次点:Fugazi「Repeater」、Ride「Nowhere」、A Tribe Called Quest「People's Instinctive And The Paths of Rhythm」、Public Enemy「Fear of a Black Planet」

 

 

1991年:Slint - Spiderland

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A Tribe Called Quest - The Low End Theory

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My Bloody Valentine - Loveless

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スリント、トライブ、マイブラと絞りきれなかった。それぞれがそのジャンルでのある種の到達点であり、これらを超えるものに出会うために新しい音楽を聞いているみたいなところある。

スリントはひたすら1音1音が研ぎ澄まされていて、人混みで聞くと自分自身が強くなったと錯覚できるのでおすすめ。GOOD MORNING CAPTAIN.

トライブのロウエンドセオリーはソリッドな音にQティップのラップが乗るだけでこんなに素晴らしいものが誕生するなんて、という感動すら覚える。普段は部屋の模様替えや掃除の時に聞いてる。

マイブラもこの手の音楽の中では最高のものなんだけど、今聞いても古臭くなくて本当にすごい。人生で聞いた回数多すぎて何回も聞き飽きて、またハマってを繰り返してる。

3枚とも人生ベスト級に好きだ。

 

次点:Organized KonfusionOrganized Konfusion」、Talk Talk「Laughing Stock」、フリッパーズ・ギター「ヘッド博士の世界塔」

 

 

1992年:Pavement - Slanted and Enchanted

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ペイブメントは全部好きなんだけど、1stのこれの無軌道さとポップさの奇跡的な同居がたまらなく好き。なんだか少しだけメロウなのもいい。

 

次点:Jesus and Mary Chain「Honey's Dead」、Blankey Jet City「Bang!」、Pete Rock & C.L. Smooth「Mecca and the Soul Brother」

 

 

1993年:Wu-Tang Clan - Enter the Wu-Tang(36 Chambers)

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強くなるためにこれ聞いてるみたいなところある。

 

次点:Smashing Pumpkins「Siamese Dream」、A Tribe Called Quest「Midnight Marauders」、Black Moon「Enta Da Stage」、小沢健二犬は吠えるがキャラバンは進む」、Mazzy Star「So Tonight That I Might See」

 

 

1994年:Vangelis - Blade Runner

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Organized Konfusion - Stress

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ブレードランナーのサントラ。これ、映画サントラの中でも屈指の傑作だと思う。浮遊感あるスペーシーなアンビエント睡眠導入剤にぴったりだと思う。

オーガナイズドコンフュージョンのこれ、過小評価されてない?普通にナズのイルマティックよりかっこいいと思う。二人のラップがウマすぎて聞くたびにいつもニヤけちゃう。サンプリングネタがジャジーなものなのもすごくいい。

 

次点:Pavement「Crooked Rain, Crooked Rain」、Built to Spill「There's Nothing Wrong With Love」、The Notorious B.I.G.「Ready to Die」、Nine Inch Nails「The Downward Spiral」、Aphex Twin「Selected Ambient Works Volume 2」、O.C.「Word ...Life」、Common「Resurrection」、Brainiac「Bonsai Superstar」、Pete Rock & C.L. Smooth「The Main Ingredient」、小沢健二「Life」

 

 

1995年:The Pharcyde - Labcabincalfornia

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猛烈に聞きやすいヒップホップ。「Runnin'」も収録されてるしヒップホップの入門に持ってこいだと思う。ファーサイトはこっちの2ndの方がチルい音で好きなんだよな。でも確かに似たような曲が多いのは否めない。

 

次点:Radiohead「The Bends」、Helium「The Dirt of Luck」、Big L「Lifestylez ov da Poor & Dangerous」、MIc Geronimo「The Natural」、Grand Puba「2000」

 

 

1996年:The Roots - Illadelph Halflife

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90年代なんかヒップホップばっかりになってるけど、これもすごくいい。淡々としてるしあまり派手さはないけどやたらメロウでアーバンでノクチュアルでかっこいい。ルーツはこのくらいのバランスのこのアルバムが一番好きだ。

 

次点:Sebadoh「Harmacy」、The Brian Jonestown Massacre「Take It From The Man!」、Belle And Sebastian「If You're Feeling Sinister」、Fishmans「空中キャンプ」

 

 

1997年:Camp Lo - Uptown Saturday NIght

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程よいパーティ感とチルい音で優勝。

 

次点:Helium「The Magic City」、Broadcast「Work and Non Work」、Fishmans「宇宙 日本 世田谷」、

 

 

1998年:Boards of Canada - Music Has The Right to Children

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天国ではこのアルバムが遠くからうっすら流れてくるって信じてる。

 

次点:12 Rods「Split Personalities」、スーパーカー「スリーアウトチェンジ」、Sunny Day Real Estate「How It Feels to Be Something On」

 

 

1999年:七尾旅人 - 雨に撃たえば...[Disc 2]

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Jim O'Rourke - Halfway to a Threeway

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七尾旅人の雨に撃たえばについてはどっか別のところで紹介したから省くけど、日本にもこんな素晴らしい音楽があったのかと感動できるようなずっしりとした重量感を得ることができるだろう。

ジムオルークに関しては彼が関わった作品はウィルコの2000年のアレだったり、くるりの「図鑑」だったり傑作ばっかりなんだけど、個人的にはこのソロ名義でリリースしたこのEPが最高傑作だと思う。4曲で20分くらいなんだけど、完璧だと思う。トータスやステレオラブなんかが目指した空間系のポストロック的サウンドの解答のように思う。ジャケットもかわいい。

 

次点:Built to Spill「Keep It Like A Secret」、Smog「Knock Knock」、椎名林檎無罪モラトリアム」、ゆらゆら帝国「ミーのカー」、Shing02「緑黄色人種」、The Dismenberment Plan「Emergency & I」

 

 

2000年:椎名林檎 - 勝訴ストリップ

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ミッシェルガンエレファントの「ギア・ブルース」でもそうなんだけど、こういう前作を踏襲してさらに深化しているのに奇跡的にポップさが共存しているみたいな作品が好きで、これなんかもうドンピシャで好きだ。レディオヘッドの「Kid A」とか他にも素晴らしいのたくさんあるけど僕はこれが一番だとなんだかんだで思っちゃってる。

 

次点:くるり「図鑑」、D'Angelo「Voodoo」、Luomo「Vocalcity」、Buddha Brand「病める無限のブッダの世界-BEST OF BEST(金字塔)」、Broadcast「The Noise Made by People」、People Under The Stairs「Question in the Form of an Answer」、The Avalanches「Since I Left You 」、Boards of Canada「In a Beautiful Place Out in the Country」、Radiohead「Kid A」

 

 

2001年:Unwound - Leaves Turn Inside You

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フガジ、スリントなどのポストハードコア路線のまごうことなき傑作。今作をリリースした後、最高傑作をリリースしたことを理由に解散してしまう。聞いてみると解散してしまうのも頷けるほどすごい。ゆらゆら帝国も、最高傑作が生まれてしまったので解散します、と言って解散してしまったけど理由がかっこよすぎるな。地味にプレミア付いてて手に入りにくい印象があるんだけど今はどうなんだろう。

 

次点:Mouse on Mars「Idiology」、The Strokes「Is This It」、Spoon「Girls Can Tell」

 

 

2002年:七尾旅人 - ヘヴンリィ・パンク=アダージョ

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つまりは、初期の七尾旅人はすごいので絶対聞いたほうがいいって話。2枚組35曲収録で決して聞きやすいわけじゃないけど、日本語で聞けることを誇りに思う傑作。

 

次点:...And You Will Know Us by the Trail of Dead「Source Tags & codes」、Wilco「Yankee Hotel Foxtrot」、Spoon「Kill the Moonlight」

 

 

2003年:Madlib - Shades of Blue

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マッドリヴによるジャズの再解釈と再構成。癖になるグルーヴ感と程よく煙たくておすすめ。アンビエント群と併せて睡眠導入剤として使ってる。

 

次点:The Clash「The Essential Clash」 、Yeah Yeah Yeahs「Fever to Tell」、Prefuse 73「One Word Extinguisher」、The Shins「Chutes Too Narrow」

 

 

2004年:降神 - 降神

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トクマルシューゴ - Night Piece

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日本語ラップってどうしてもひとつの楽曲だけに絞るといいものもたくさんあるんだけど、アルバムとしては微妙なものが多いっていうか、本当にアルバムとして優れてるのってスチャダラパーだとかShing02ブルーハーブの1st、Soul Screamの「The "Deep"」くらいしかない印象なんだけど、降神のこのアルバムはその中でも群を抜いてる。

日本語ラップという一つのジャンルに収まらず、岡村靖幸の「家庭教師」だとか、小沢健二の「Life」のように日本の音楽の代表として語ってもいい出来だと思う。

多層的なリリックにアブストラクトなビート、それになんといっても2MCのフローも素晴らしい。聞くたびに新しい発見がある。

 

トクマルシューゴのこれは、3rdの「EXIT」なんかも聞きやすいけど、圧倒的にこの1stが好き。ジャケット通りの内容で、夜明けだとか早朝のまだ暗い頃がよく似合うタイプの音楽だと思う。高校の頃はこれとBorisの「Pink」をよく聞いてた記憶がある。

 

次点:「塊フォルテッシモ魂」、Capsule「S.F. Sound Furniture」

 

 

2005年:William Basinski - Melancholia

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あんまり推してる人見たことないけど、これは傑作だと思う。メランコリアというタイトル通りひたすら辛気臭い。world's end girlfriendの盛り上がらないところがひたすら続く感じなんだけど、これが非常に心地よい。アンビエントというよりテープミュージックに近いのかも知れない。ミニマリズムの極み。これも睡眠導入剤になりそうだけど、一人で聞いてるとたまらなく不安になる。

関係ないけど、母親がこれ聞いた時の感想が「京都、大阪というよりも奈良っぽい」という分かりそうでよくわからないものだった。

 

次点:Spoon「Gimme Fiction」、なのるなもない「melhentrips」、Smog「A River Ain't Too Much to Love」、Boris「Pink」

 

 

2006年:The Roots - Game Theory

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「Things Fall Apart」をより深化したルーツのこれ。色んな所で変な音が鳴ってるのがおもしろい。個人的にはカンやファウスト、NEU!と言ったクラウトロックの傑作にも通ずるものも感じる。「Illadelph Halflife」をより聞きやすく、それでもあのアングラ感は保っている傑作。

 

次点:Phoenix「It's Never Been Like That」、Tom Waits「Orphans」

 

 

2007年:ゆらゆら帝国 - 空洞です

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さんざん語り尽くされてるだろうけど、間違いなく00年代の日本の音楽の中で最高峰のものだと思う。「Sweet Spot」から始まっていったゆらゆら帝国クラウトロック化の流れを完全に昇華してやべえものになってしまったと思う。今のオウガユーアスホールの流れなんかも確実にこのアルバムの流れを汲んでいるものだろう。

クラウトロックのサウンドばかり激賞されがちだけど、毎度のことながら坂本慎太郎の歌詞が最高すぎる。どの曲にも必ずどこかになんて素敵な詩なんだ、とうっとりしてしまう箇所があるのがすげえ。本家クラウトロックの流れにはないメロウな曲が多いのも良い。

空洞ですを聞くたびに愛のむきだしを思い出してしまう。

 

次点:LCD Soundsystem「Sound of Silver」、Pantha du Prince「This Bliss」

 

 

2008年:Deerhunter - Microcastle

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ネオサイケの名盤としてもう愛してやまないこのアルバム、次の「Halcyon Digest」で完成形を迎える。個人的にはこっちの若干散漫なほうが好きだ。ブラッドフォードコックスの甘い声にやられちゃう。2枚組の2枚目は1枚目よりもさらに散漫でよくわからんインストなんかも多いけど、よりラフなのが逆に良くて小宇宙さえ感じる。

これも寝る前によく聞いてたアルバムだけど、かっこよすぎて逆に興奮して眠れなくなることがよくあった。

 

次点:Beck「Modern Guilt」、Flying Lotus「Los Angels」

 

 

2009年:The Horros - Primary Colours

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1st「Strange House」のころはイロモノ系という感じだったけど(そのときも大好きだけど)、これで大化けした。ディアハンターのマイクロキャッスルにも通ずるネオサイケからのポストパンクの流れを取り込んだ白昼夢サウンドが最高にかっこいい。常に低音なリズム隊と、ボーカルが遠くで叫んでいるようなサウンドプロダクションも最高。見た目もかっこいいし。

 

次点:口ロロ「Everyday Is a symphony」、S.L.A.C.K.「My Space

 

 

2010年:Best Coast - Crazy for You

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サーフロックとネオサイケが上手く組み合わさった名盤だと思う。ひたすら夏、ロマンチック、ヒロイズムみたいなものに惹かれてしまう人たちを狙い撃ちした、ずるい音楽だと思う。(でもめっちゃ好き)

外人に「魂のないティーンエイジャーのタンブラーのアカウントみたい」ってブッ叩かれてて笑った。

 

次点:The Novembers「Misstopia」、Flying Lotus「Cosmogramma」、Crystal CastlesCrystal Castles Ⅱ」、Deerhunter「Halcyon Digest」、Pavement「Quarantine the Past: The Best of Pavement

 

 

2011年:Ty Segall - Goodbye Breed

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選んでて気づいたけど、俺はこの時代特有のバリバリうるさいギターのサイケが好きなんだな。初期フロイドみたいな音がたまらなく好きなんだろう。タイセガールのこれもバッチリ当てはまって、最高にかっこいい。それでいて1曲目の表題曲なんかは美しすぎて涙が出てしまいそうになるような曲も詰まっていたりして最高。ジャケットもかわいくて良い。

 

次点:The Novembers「To (Melt into)」、Toro Y Moi「Underneath the Pine」、The Strokes「Angles」、坂本慎太郎「幻とのつきあい方」

 

 

2012年:Death Grips - Money Store

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こんなトラックどうやって思いつくんだ。ラップも狂ったKool G Rapみたいで最高。

 

次点:Kendrick Lamar「good kid, m.A.A.d city」、My Bloody Valentine「EP's 1988-1991」、Frank Ocean「Channel Orange」

 

 

2013年:Jon Hopkins - Immunity

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夜という条件ならばどんな感情にもフィットする音楽。踊れるし内省的にもなれるし最高。

 

次点:My Bloody Valentine「mbv」、坂本慎太郎「まともがわからない」、Todd Terje「Standbar」、Earl Sweatshirt「Doris」、大森靖子「絶対少女」、青葉市子「0」、Deerhunter「Monomania」

 

 

2014年:青葉市子 - 「0%」

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青葉市子の「0」のライブ盤。ライブであることがフィールドレコーディングの要素なんかにもなっていたりして原盤より良い。フィシュマンズの「男たちの別れ」と併せて日本の音楽での最高のライブ盤だと思う。

個人的に10年代の日本の音楽でこのアルバムが一番好きだ。

 

次点:The Horrors「Luminous」、Swans「To Be Kind」

 

 

2015年:Kendrick Lamar - To Pimp a Butterfly

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説明不要。

 

次点:Kamashi Washington「The Epic」、Vince Staples「Summertime '06」、柴田聡子「柴田聡子」、Cero「Obscure Ride」

 

 

2016年:A Tribe Called Quest - We Got It from Here... Thank You 4 Your Service

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デヴィッドボウイ、レディオヘッド、フランク・オーシャンと他にもすごいのいっぱいあったけど、やっぱりこれ選んじゃう。トライブの中でもかなり好き。

 

次点:大森靖子「Tokyo Black Hole」、The Avalanches「WIldflower」、Frank Ocean「Blonde」、Death Grips「Bottomless Pit」、David Bowie「★」、Kendrick Lamar「untitled unmasterd.」、Klan Aileen「Klan Aileen」

 

 

2017年:Cornelius - Mellow Waves

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コーネリアスの中でも一番好き。坂本慎太郎のソロなんかも思い出したりもした。

 

次点:Gorillaz「Humanz」、Ulrika Spacek「Modern English Decoration」、Vince Staples「Big Fish Theory」

 

 

 

振り返ると日本産のものが少なめ、アンビエントが意外に多いということがわかった。あと80年代なんも知らねえ。あの頃みたいに音楽を聴き漁るみたいな生活はもうできないけど、少し詳しい人、くらいの位置は常にキープできるくらいにはこれからも追いかけ続けていたい。